ve(3,3)の説明、めっちゃむずい
Sky Web3 Visionは、
SKY STOCKSというサービスを
オープンしようとしています。
まずSKY STOCKSが
やろうとしていることは、ve(3,3)です。
ve(3,3)とは、DEXの一種です。
DEXとは、DeFiの一種です。
はじめて聞く単語ばかりですね。
分かりやすく説明します。
全体図
概念としては
- 「DeFi」というジャンルがあって
- そのなかに「DEX」というカテゴリーがあって
- そのなかに「ve(3,3)」という具体的な仕組みがある
といった感じです。
例えるなら
- 「金融」というジャンルがあって
- そのなかに「取引所」というカテゴリーがあって
- そのなかに「板取引」という具体的な仕組みがある
のと似たようなものです。
まずDeFiとは何か。
「分散型金融」のことです。
DeFiってなんだ? で解説しています。
DEXってなんだ
続いてDEXとは何か。
「分散型取引所」のことです。
DEXってなんだ? で解説しています。
これらのサービスはすべて
ブロックチェーン技術を使っています。
ブロックチェーンってなんだ? で解説しています。
ve(3,3)ってなんだ
ようやくve(3,3)について説明できます。
ve(3,3)はDEXで採用された仕組みの一種です。
が、ve(3,3)の説明に入る前に
つぎの単語を覚えてください。
覚えることがたくさんありますね。
LPプールとは
別名「ファーミングプール」
LPとは、
リクイディティプロバイダー(流動性提供者)のことです。
DEXの世界ではユーザーがこのLPになることができます。
例えば
もしあなたがイーサリアムを
100ドル分持っているなら、
その100ドルを「LPプール」に
預ける(提供する)ことができます。
LPを預けただけでは
単なるボランティア活動ですよね。
ですので当然LPには対価が発生します。
それが「リワード(報酬)」です。
では、何が貰えるのか?
「そのDEXが発行しているトークン」です。
ためしに「THENA」というDEXの
LPプールを覗いてみましょう。
ふむふむ。
「BNB&THE」というプールには、
合計$428K(42.8万ドル)が預けられていて、
APR(年利)が106.99%あるということですね。
報酬は「THEトークン」という、
THENAのネイティブトークン
(THENAにとっての基軸通貨)が
支払われます。
BNB/THEを100ドル預けたら、
1年後に106.99ドル分の「THEトークン」が
貰えていることになります。
(あくまで現時点の試算で、変動します)
しかも「ブロックチェーン」は
基本的にブロックタイムごとに
報酬が反映されるので、
だいたい5秒もすれば報酬が入ります。
5秒ごとに0.0001ドルくらい貰えて、
1年後には106ドル分になる、
といったイメージです。
もしかして、DEXしたことない方は
年利100%を超えることに驚くでしょうか?
DEXでは年利100%は当たり前です。
(いろいろカラクリがある)
このとおりDEXに流動性を提供すると
報酬が収穫できます。
この活動を、DeFiの世界では農業に例えて
「ファーミング」と呼ばれます。
ここで十分な流動性を確保することで
盤石なDEX(取引所)を運営できるわけです。
Vote(投票)とは
Voteとは文字どおり投票のことです。
一体、何を投票するのか?
それは「報酬の分配バランス」です。
先ほど「LPには報酬が支払われる」と言いましたね。
「みんな平等に報酬を支払う」のも悪くはないですが、
もっといい方法があります。
それは
「より多くの投票を獲得したLPプールに、より多くの報酬を払う」ルールです。
言い換えると
「投票の少ないLPプールは人気がないから、報酬を少なくする」ルールとも言えます。
とても合理的で、民主的ではないですか?
もう一度THENAのLPプールを見てみましょう。
USDT/TAROTプールを見てみると、
APR(年利)が58.5%も貰えるようです。
いっぽうIPAD/BUSDを見てみると、
APRわずか0.03%です。
USDT/TAROTプールは
それなりに投票数を獲得できているから
58%もの年利がつきます。
いっぽうIPAD/BUSDは、
投票数を獲得できていないから
年利0.03%と低くなっているんですね。
投票すると収益分配が貰える
Vote(投票)では
「ve」と呼ばれるトークンを使って
誰でも週に1回投票できるわけですが、
投票者に一体何のメリットがあるのでしょう?
実は、投票者には
LPプールが使われた際に発生する手数料の
収益分配が受けられます。
だから「ve」を持っているのに投票しない
という選択肢はあり得ません。
具体的にどれくらい分配を受けられるのか?は
次のBribe(賄賂)の項目でまとめて説明します。
投票するとBribe(賄賂)も貰える
LPプールは
「投票が集まれば集まるほどよい」
ということが分かりました。
では、どうしたら
「投票が集まりやすい」でしょうか?
ve(3,3)の持つひとつの答えが
Bribe(賄賂)です。
またもTHENAの、
こちらのVote画面をご覧ください。
一例ですが、
USDT/BNBペアに「投票」すると、
APR(年利)499.39%の分配が
受けられるようです。
この内訳、何かというと
「手数料+賄賂金」です。
「このプールに投票してくれたら、これだけの手数料と、賄賂を分配しますよ」という金額の合計です。
いったい誰が、何のために賄賂を入れているのか?
それは、そのプロジェクトのオーナーだったり
いろいろな思惑を持った人が賄賂を入れます。
だって、プロジェクト側としては
「投票が集中」したほうが
ファーミングのAPR(排出量)が
上がるわけですからね。
しかし、年利約500%・・・
毎週投票するしかないだろう、この金利は!
veとは
veとは、Vote Escrowedのことで、
「投票システム」のことです。
ve(3,3)ではDEX内で「投票」ができるのですが、
「ve○○」が必要です。
「THENA」というDEXなら「veTHE」が必要です。
「CHRONOS」というDEXなら「veCHR」が必要です。
「SKY STOCKS」というDEXなら「veSKY」が必要なのでしょう。
この「ve○○」ですが、
入手する方法は2つあります。
入手法1.市場で買う
市場で売られてるものを買えば、
ve○○は手に入ります。
ポケモンカードをメルカリで
買うのと似たようなものです。
大事なのは次の方法です。
入手法2.トークンロックする
トークンを人質に取ることで、
ve○○が手に入ります。
例えばSKY STOCKSでは、
SKYを1年ロックすると0.25veSKY(投票力)が獲得できて
SKYを4年ロックすると1.00veSKY(投票力)が獲得できます。
(追記:SKYも2年ロックが最大になったそうです)
トークンを人質にしないと投票ができません。
なぜトークンを人質に取らないといけないか、
分かるでしょうか?
SKYをロックさせないと、
SKYが売られてしまうからです。
SKYが売られると当然価格は下がるので、
価格が下がって嬉しい人はいません。
だからロックさせるのです。
涙ぐましい努力です。セコいです。
・・・が、実際に効果があります。
(3,3)とは
(3,3)とは、ゲーム理論でいう利得のことです。
「これを選べばみんな得するよね」
という選択肢のことです。
つまり、ve(3,3)とは
「誰もトークンを売らなければ、トークン価格は一生上がるよね」
という理想を本気で
掲げていることになります。
「売りより買いが多ければ価格は上がる」
たしかにこれは正しいですが、
本当に理想を実行しようとしてるのでしょうか?
・・・ですが、先ほど言ったことを覚えているでしょうか?
例えばSKY STOCKSでは、
Skyを1年ロックすると0.25veSKY(投票力)が獲得できて
Skyを4年ロックすると1.00veSKY(投票力)が獲得できます。
(追記:SKYも2年ロックが最大になったそうです)
つまり、Vote(投票)したい人が
増えれば増えるほど
SKYがロックされて、
SKYがロックされている限り
SKYは売られません。
SKYが売られないということは、
SKY価格が落ちないということ。
すごい!
「誰もトークンを売らなければ、トークン価格は一生上がるよね」
が本当に実現するかもしれません!
だから、Vote(投票)させるために
トークンをロックさせることは、
少なくとも今のところは
理にかなっているんです。
よく考えましたね。
これがve(3,3)のなんとなくの説明ですが、
なんとなくでも分かりそうでしょうか?
Vote Escrowed (ve)Tokenの仕組みとCurve Warsをリサーチしました
https://diveintocrypto.xyz/p/defivote-escrowed-vetokencurve-wars
What Is Vote Escrow?
https://coinmarketcap.com/alexandria/article/what-is-vote-escrow